野球を「やめたい」「やる気が出ない」…その時、親にできる声かけは?

野球

「もう野球やめようかな…」

子どもからそんな言葉を聞いたとき、親としてはとてもショックを受けますよね。
でも、その気持ちにはちゃんと理由があります。

子どもがやる気をなくす理由は、決して「怠け」ではありません。

  • 試合に出られない、結果が出ない悔しさ
  • コーチやチームメイトとの人間関係
  • プレッシャーや失敗の積み重ね
  • 「練習」というやらされている感への反抗

野球が嫌いになったわけじゃないのに、気持ちが折れてしまう。
そんな時こそ、親の関わり方がとても大切です。

まずは「励まし」より「共感」

やる気が落ちているとき、
「頑張れ!」という言葉が逆効果になることもあります。
自分だって、気持ちが落ち込んでいる時にガンガン応援されるより、優しく寄り添って話を聞いてくれるほうが気分が晴れたり安心したりしませんか?
ましてや小学生なんて反抗期になっている子だっています。そんな子には、無理に正論で説得せず、気持ちを受け止める姿勢が、次の一歩につながります。
まず必要なのは、話を聞いてあげること。これが大切です!


やる気を引き出す!おすすめの声かけ例とNGワード

子どものやる気は、親の“ひとこと”で変わることがあります。
何気ない言葉が心に残ったり、逆に深く傷つけてしまうこともあるんです。

◎効果的だった声かけ例

「頑張ってるの、ちゃんと見てるよ」
→ 結果じゃなく“努力”を認める言葉。自信につながります。子どもは褒められるのが大好きです。

「今日、どんなことが楽しかった?」
→ 試合や練習で“できたこと”に意識を向けさせるポジティブな質問。

「パパ(ママ)もキャッチボールしたくなってきたなあ」
→ 一緒にやる空気を作りつつ、プレッシャーを与えない自然な誘導。

「悔しいのは、それだけ本気だからだよな」
→ ネガティブな感情も肯定し、前向きに変換する言葉。

✖逆効果になりやすいNGワード

「なんで打てないんだ」
→ 技術不足を責めると、自信喪失へ直結します。

「ちゃんとやれ!」
→ 漠然とした叱責は、やる気ではなく“反発”を生みます。

「○○くんはもっとできてるよ?」
→ 他人との比較は、子どもの心を閉ざさせます。

子どもは、大人が思っている以上に言葉に敏感です。
“教える”より“支える”スタンスを意識するだけで、関係性もグッと良くなります。


やる気につながる家庭練習の工夫5選

野球の実力は、週末の練習だけで決まるものではありません。
家庭でのちょっとした工夫が、子どもの「やりたい!」を引き出すカギになります。

① 親子キャッチボールは“会話の時間”に

キャッチボールは、ただの練習じゃありません。
むしろ親子の会話タイムです。

「今日どうだった?」「最近スイングどう?」
ボールを投げ合いながら、子どもと話をすることで自然と親子で向き合う時間が作れます。

それに、会話をしながらのキャッチボールは、おのずと相手の方に気持ちが向かうので、ただキャッチボールをしているだけだと暴投が多い子も、不思議と相手の胸に向かってボールが投げれるようになったりするんです。

② 成長が“見える化”する練習ノート

ちょっとした日記やメモでもOK。
「今日は素振り30回やった」
「キャッチボールで全部捕れた!」など、
できたことを記録すると、自分でも成長を感じられます。

子どもが書いたノートにお父さんがコメントや返事を書いてあげればそれがさらに自信に繋がることもありますよ。

うちの子どもは小さなメモ帳に「明日はパパが帰ってきたら、キャッチボールと内野ノックの練習をする」と、次の日の予定を書いてテーブルの上に置いています。
自分の目標にもなりますし、それを見たぼくは、子どもの為に明日は早く仕事を終わらせて帰ってこなきゃ!と仕事のモチベーションにも一役買ってくれます(笑)

③ ゲーム形式で楽しくトレーニング

単調な練習は飽きがち。でも、「遊び」に変えてしまえば、子どもは自ら動き出します。

  • テニスボールで壁当てゲーム
  • スイング速度測定チャレンジ(スマホ活用)
  • ピンポイントで当てるコントロール対決

親子で対戦形式にすれば、笑顔も増えてやる気も復活!

④ 好きなプロ野球選手の動画研究

「○○選手のフォーム真似してみよう」
「この打ち方、カッコよくない?」

ただ観るだけでなく、“マネしてみる”ことで学びにもなり、「プロみたいにやってみたい!」という目標意識も芽生えます。

⑤ 1日10分だけの“できた!”積み重ね

「毎日1時間練習しなきゃ」は続きません。
でも「10分だけなら…」は案外できるものです。

続けるコツは、“できた!”を増やすこと。
たとえ10分でも「今日もやった!」という達成感が、次へのモチベーションにつながります。

子どもは始めるのをめんどくさがったりしますが、楽しい事は始めてさえしまえばいつまでもやっています。10分て言ってたのに気が付けば1時間以上も…なんてことはしょっちゅうあります(笑)


わが家の体験談|“今日は練習行きたくない”

うちのチームでは毎週土曜日と日曜日が練習日となっています。
土曜日はいつも通り練習に行ってきた我が子でしたが、次の日の日曜日、朝起きて、用意してあるユニホームを手に取ったのですが、なかなか着替えようとしませんでした。

「早くしないと遅れちゃうよ!」

そう声を掛けると

「今日は練習行きたくない…」

小さな声でつぶやきました。
うちの子は朝が弱いので機嫌が悪くなるのは珍しくないんですが、行きたくないと言ったのは初めてだったので、ちょっといつもとは違うなと感じました。

ぼくはつい

「なんで?練習しなきゃうまくなれないよ?ほかの子に差をつけられちゃうよ!」

と言ってしまったんですが、その時の子どもの表情は何とも悲しそうな表情で今でも忘れることはできません。
その顔を見て、ぼくも「これは無理に行かせても本人の為にならないし、嫌々やってケガでもしたらよくない」と思い、その日は練習を休ませることにしたんです。

ぼくはあえて行きたくない理由を聞きませんでした。
暇そうにテレビを見ていた息子にぼくが言ったのはただ一言

「パパとキャッチボールしない?」

子どもは満面の笑みで

「する!」

そう言ってふたりで、好きなプロ野球選手の真似をして、笑いながら庭でキャッチボールをしました。

未だになぜあの日練習に行きたくなかったのかはわかりません。
でも野球が嫌いになったか聞くと「大好きだよ!」と答えてくれます。野球が嫌になって練習に行きたくなかったわけではなかったんです。
もしあの日、無理にでも練習に連れて行っていたら、今、ホームランを打つ息子の姿は見られなかったかもしれません。

どんなにうまい子にもスランプや気分が乗らないときはあるでしょう。そんな時に親がどんな言葉をかけてあげられるか、どんな対応をしてあげられるか、それが子どもにとって一番の特効薬になると思います。


まとめ|子どもにとっての「応援団」であり続けよう

少年野球は、結果や技術だけじゃなく「心の成長」も大きなテーマです。
少年野球は野球人生のスタートライン!
基礎を身につけることも大事ですが、野球を好きになることがまず第一だとぼくは考えます。

失敗やスランプ、悩みもたくさんある中で、
親としてできるのは「正しい教え方」より、「味方でいる」こと。

  • 言葉で支える
  • 一緒に笑う
  • 時には見守る

その積み重ねが、子どもにとっての一番の“力”になります。

子どものやる気は、親の声で変わる。
時間がある時はボールと会話のキャッチボール!はじめてみましょう。

ではまた。――パパちん

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